「Jtas」導入で月120時間の時間創出。口コミ対応・人材育成など、コア業務に集中できる組織へ
宿泊部
與那城氏
導入前・導入後
・優先度の高い業務に時間を割くことが困難だった
・清掃指示書の転記作業廃止でミスがなくなり、緊急対応減少でスムーズなゲスト案内が可能になった
・捻出できた時間を OTA 口コミ対応、人材教育、発注業務などのコア業務に充てられるようになった
インタビュー
事務作業を減らし、コア業務に注力する体制を構築するために「Jtas」導入
ホテルモントレグループが運営するタイガービーチに臨む沖縄屈指のリゾート、ホテルモントレ沖縄スパ&リゾート(以下、モントレ沖縄)は、その魅力的な設備で観光客を魅了し続けている。全室オーシャンビューの客室、4つのプール、充実したスパ施設など、その魅力は尽きない。欧風デザインの洗練された空間は、幅広い年齢層から支持を集めている。
しかし、この豪華な外観の裏で、同ホテルは深刻な人手不足に直面していた。夏季の繁忙期には期間限定のリゾートバイトで対応するも、根本的な解決には至らず。高稼働率と顧客満足度の維持という命題と、限られた人員での効率的運営という現実の間で、ホテル側は苦心を重ねていた。
この難題を克服すべく、ホテルモントレグループが導入を決定したのが、EDEYANS の客室清掃管理システム「Jtas」だった。特に期待されたのは、夜勤業務の効率化だ。夜勤の事務作業時間を短縮することで、より多くのスタッフを日勤シフトに振り分け、顧客サービス向上を図りたいと考えた。
この新たなシステムが、モントレ沖縄にどのような変革をもたらしているのか。その具体的な効果と、導入後の現場の声を見ていこう。
清掃指示書作成のデジタル化により、毎日4時間(月120時間)の時間創出に成功。清掃指示ミスもゼロに。
「Jtas」導入は、フロント業務、中でも深夜帯の清掃指示書作成において劇的な効率化をもたらした。客室数は300室を超えるため、毎日5時間〜6時間をも要していた作業が、現在では2時間程度で完了するようになった。
この効率化の核心は「Jtas」の自動入力機能にある。客室の人数やステータスが自動的に入力されることで、確認作業が不要になり、人的ミスも大幅に減少した。宿泊部責任者の與那城氏によれば、導入前は月30件(1日2〜3件)程度発生していたミスが、導入後はほぼゼロになったという。
これらのミスは単なる事務的なものにとどまらず、時として顧客サービスに直結する問題を引き起こしていた。フロントやベルスタッフが緊急対応に追われることもあったが、「Jtas」導入後はそうした事態も減少した。
「Jtas」による業務効率化は、作業時間を短縮しただけでなく、人的ミスによる顧客サービスへの悪影響を最小限に抑え、CS(顧客満足度)の向上にも大きく貢献しているのだ。
創出された時間は、OTA 口コミ対応・人材教育などコア業務へと集中投下
「Jtas」導入によりモントレ沖縄は大幅な業務時間削減を実現した。しかし、真に注目すべきはその先の変化だ。削減された時間の活用法を尋ねたところ、顧客サービスの向上やスタッフ育成など、ホテルの根幹を支える質的向上に投資されているという答えが返ってきた。
例えば、口コミ対応の改善がある。以前は夜勤後の残業時間に行っていた返信業務が勤務時間内で完結し、返信率100%を維持できるようになった。
人材育成面でも進展が見られる。業務効率化により、夜勤の責任者を育成する時間が生まれ、新たな責任者が育っている。「Jtas」導入により清掃指示書作成が簡潔になったことで、指導にかかる時間も大幅に短縮されたという。
責任者の増員をきっかけに、夜勤スタッフの一部を日中シフトに回し、昼夜の責任者間で意見交換を行うことで CS のさらなる向上につながると期待が膨らむ。
残業時間の削減効果も顕著だ。與那城氏の残業時間は月30時間から20時間未満に減少。夜勤スタッフ全体では、月間約120時間の削減を達成したというから驚きだ。
「Jtas」の導入は、業務効率化から波及し、顧客サービスの質向上、人材育成、労働環境改善など多面的な効果をもたらしている。「Jtas がなくなるのはもはや考えられない」という言葉が、その重要性を物語る。
EDEYANS はこれからもスタッフの働きやすさとゲスト満足度の向上を追求する、ホテルモントレ沖縄の取り組みをサポートし続けたい。